点群データの可視化
まず.点群データについて基本的な情報を確認しよう.
点群データ(PointObject)
CGで点データを描画するためには,
・位置情報 ( x, y, z ),
・色情報 ( nx, ny, nz )
をもっている必要がある.
他にも,陰影づけのために
・法線情報 ( nx, ny, nz ),
や半透明に描画するための
・不透明度 ( α )
などを持つ場合がある.
これらの情報をもつ点の集まりを「点群」と呼ぶ.
但し,形状計測装置によって計測された点群データは「法線」を計測することは困難であるため:
・点群からメッシュ(ポリゴン)を作成して法線を計算する
・点群から曲面を作成して法線を計算する
・点群の位置情報から主成分分析を行って法線を計算する
などの方法で法線を取得する事が多い.
点群データの利用
レーザ計測やフォトグラメトリの技術開発によって3次元計測が容易になってきており,その利活用が注目されている,但し,計測された生データそのままではノイズが多く残っていることも多く,ノイズ除去や位置合わせなどコストの高い処理が必要である.
そのため,処理された3次元計測データは様々な分野で重要視されており,
や
のようにデータを公開している機関も存在する.
他にも国内の都市を計測した
のような都市モデルデータを公開しているものもある.
上述のWebサイトではデータをダウンロードして使用することができる.
このような点群データを使用する際には,独自フォーマットではデータの共有ができない.そのため.以下のようなデータフォーマットを使ってデータを共有することがある(他にも色々あります).
※()の中は拡張子
- CSV (.csv ), TEXT( .txt ), DAT ( .dat ),XYZ ( .xyz )
- データ区切りがカンマまたはスペース,タブのテキストファイル(ASCII)形式.
- LAS ( .las ) / LAZ ( .laz )
- LiDARデータの標準フォーマット(バイナリ形式).LAZはLASを圧縮した形式.
- PTX ( .ptx )
- レーザ計測で扱われる事が多く,計測順にデータが並んでいる.
- PTS ( .pts )
- Leica社製のレーザースキャナで取得したデータの出力形式に多く使われ,ASCII形式で出力されることが多い.
- PLY ( .ply )
- 3次元計測データを格納するためにスタンフォード大学で提案されたファイル形式(ASCII, バイナリ)
点群処理ソフト
点群データが広く使われるようになり,データのノイズ除去や位置合わせ,データの解析,メッシュ作成などができるソフトウェアが開発されている.
や
などのような商用ソフトウェアはCADへの出力なども可能な多機能な有償ソフトである.
一方で,
や
のようなオープンソース(無償)の処理ソフトウェアもあり,広く活用されている.
Modefied at April 10, 2023